2020年も終わって新しく2021年が始まりました。
そこで今回は色々な出来事があった、2020年の相場を振り返っていきたいと思います。
1月~3月のドル円
まず何と言っても忘れることが出来ないのが、世界規模の新型コロナウィルス蔓延によるコロナショックですね。
コロナウィルスとは2019年11月に某国で発生が初めて確認されたもので、人に感染する「コロナウィルスの一種」です。
新型コロナウィルスは2019年12月に原因不明の肺炎患者が初めて報告され、2020年1月にはその肺炎の原因が新型コロナウィルスによるものと特定されました。
当初はアジア圏のみの問題と軽視されていましたが、それが緩やかに世界各国に伝播し2020年3月に入ってから欧州や米国などで急速に感染が広がり、世界的な大流行となってしまいました。
為替相場もその煽りを受け、ドル円の価格が一時大暴落を起こしました。
WHO(世界保健機関)が新型コロナウィルス感染症の流行はパンデミックだと表明したのが2020年3月ですが、その前月である2月の時点で世界的な流行は時間の問題と懸念され、リスク回避の動きが活発になり2月末にはドル円が短期間の間に1000pipsも下落すると言う歴史的な事態が発生しました。
その結果、それまで順調に利益を積み上げていたEAの多くがロスカットされ、多くの投資家が大損害を受ける事となったのです。
ロスカットされたEAの中には有名な有料EAもあったので、これにより自動売買やEAは危険視されることとなりました。
1月~3月 ドル円 最高値 112.22 最安値 101.19 最大値幅 11.03 (1103pips)
4月~6月のドル円
4月も引き続き、世界規模のコロナウィルス蔓延のリスク回避が続きました。
なんとか拡大防止のため、休業要請のため休業する企業が多かった時期でもあります。
為替相場もこの期間は、ボラティリティが非常に高い傾向が続きました。
しかし短期間に大きな値幅の動きを見せる事も殆どなく、値幅自体は広いもののレンジ相場が続き、EAにとってはかなり稼ぎやすかった記憶があります。
ですが前月にロスカットされたEAも多かったので、稼働せずに見守った人や稼働させたかったものの前月に資金を失った方が多く、EAの稼働数は軒並み少ない傾向でした。
4~6月 ドル円 最高値 109.86 最安値 105.98 最大値幅 3.88 (388pips)
7月~9月のドル円
夏場に入り相場の変動自体は緩やかとなりました。
特にこの頃は日本国内のコロナウィルス患者が減少傾向にあり、休業していたお店や企業などが再開し始めた時期でもあります。
しかしそれまでの休業が響き、倒産や閉店に追い込まれる企業も多くその流れを受けてか、為替相場自体も下落傾向にありました。
EAについては、相場の下落が続いたものの稼働自体は安定し、順調に利益を積み上げていってくれている時期でもありました。
7~9月 ドル円 最高値 108.17 最安値 104.00 最大値幅 4.17 (417pips)
10月~12月のドル円
この時期は四半期最後の月と言う事もあり、重要なイベントごとが多い時期でした。
とくにアメリカでは11月に大統領選挙が控え、ドル円の大きな値動きの警戒からEAの稼働をストップする投資家がとても多かったです。
実際に次期大統領がほぼ内定すると期待感からドルが買われ、10時間という短時間に200pips以上もの値動きがあった日もあります。
それ以外にも10月は普段の値動きとは違ったため、損失を出してしまうEAも多かったと聞きます。
例え損失を出してしまったとしても、いつもと違う値動きに翻弄されることなく生き残ったEAは優秀だとも言えます。
しかしコロナウィルスが再び猛威を振るい始めると為替相場自体は下落傾向にあり、コロナショックで短期間に大幅下落した2月末~3月頭の水準まで戻ってしまいました。
新大統領の期待感からの買いよりも、コロナウィルスによる不安感からの売りの方が勝る結果となっています。
10~12月 ドル円 最高値 106.12 最安値 102.85 最大値幅 3.25 (325pips)
2020年為替相場ドル円総評
私自身の主な取引対象がドル円とユーロドルだったので、他の主要通貨に関しては今回は考察の対象から外させていただきました。
その他の主要通貨の値幅に関しては、下記の表を参考にしてください。
2020年は一言で表すと「荒れ相場」と表現するのが一番しっくりきます。
10年に1度、あるか無いかの大きな値動きによりEAはもちろん裁量トレーダーも翻弄されてしまい、大きな損失を被った方も多くいます。
ですが、この大きな相場を乗り越えた事で投資家たちにとって良い意味で経験が積めたと思います。
確かに大きな損失が出てしまった方もたくさん居ます、その代わり危機管理能力が磨かれたはずです。
今までは証拠金に対して大きなロット数で勝負をしていた方も居るでしょう、今回の大相場を経験したならば今後は無理なロット数で勝負をすることも減るはずです。
値動きの荒い危険な相場でも、利益欲しさに無茶な取引をしていた方も居たはずです、そう言った方も今回のことで値動きが激しい相場に手を出すこともなくなるはずです。
裁量トレードもEAも一番大事なことは「利益を取るトレードよりも、損失を減らすトレードをする」ことが重要だと私は思います。
証拠金が無くなってしまえば、強制的に退場してしまう事になります。
FXとは相場から退場しなければ、利益を得られるチャンスはいくらでも来るのです。
そのチャンスを得るためには、常日頃から落ち着いて無茶をしない事に尽きます。
今回のことで痛い目を見た方は居ると思いますが、今回の大相場を教訓にしてトレードの腕を磨いていってください。
以上、この記事が参考になれば幸いです。
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