初めて自動売買やEAを探す際に、何を基準に探せばいいのか分からないと言う経験はないでしょうか?
自動売買やEAは星の数ほどの種類があり、様々なロジックが搭載されているので、全く同じものはこの世に2つとありません、
しかし適当なものを選んでしまうと、まったく稼げずに失敗してしまう事もあるでしょう。
今回は優秀な自動売買やEAの探し方を、具体的な基準を交えて解説していきたいと思います。
Contents
優秀な自動売買やEAの選び方
優秀な自動売買やEAとは、具体的に言いますと安定して利益を積み上げられる可能性が高い自動売買ソフトのことです。
では優秀な自動売買やEAの基準となる数値やデータを説明していきたいと思います。
プロフィットファクター(PF)
プロフィットファクターとは、利益の総額が損失の総額の何倍にあたるのかを示した指標となります。
プロフィットファクター = 総利益 / 総損失 これが計算式です。
実際に自動売買やEAを稼働させた期間の損失に対しての利益の割合であるので、プロフィットファクターが1.0以上であれば利益が増えていくと言う事です。
具体的な目安の数字としては、1.3~2.5と一般的には言われてますが、長期で安定して稼ぎ続けたいのであれば1.3~1.7くらいに収まる自動売買ソフトを選ぶのが良いでしょう。
短期間だけ集中して使うのであれば3.0以上の自動売買ソフトでも問題はありませんが、利益率が高くなるほど破綻する確率も比例して高くなるので、利益が出たらすぐに出金をして撤退する方が良いかと思います。
なので、多く稼ぎたいからと言ってプロフィットファクターの数値が高すぎるものを選んでしまうと、ロスカットの危険性もかなり高まってしまうのです。
意外とプロフィットファクターの数値が低いほど優秀な自動売買ソフトと言うのは驚きですね。
最大ドローダウン
最大ドローダウンとは、累積損益が一番落ち込んだ時の下落幅の割合を示す数値です。
( 落ち込み開始時の資産額 - 落ち込み終了時の資産額 ) / 落ち込み開始時の資産額 = 最大ドローダウン
ちょっと難しいかもしれませんが、最大ドローダウンの計算方法です。
簡単な例を言いますと、資金100万円でEAを稼働させていて50万円の損益が出ればドローダウンは50%と言う事です。
一般的に優秀な自動売買やEAの最大ドローダウンが10%くらいと言われていますが、その数値を参考にしてしまうとほとんどの自動売買ソフトが対象外となってしまうので、少し許容範囲を広げて20%くらいまでと考えています。
実際に最大ドローダウンが18%の自動売買ソフトでも、現在も安定して利益を積み上げているものがいくつも存在します。
最大ドローダウンを参考にする際は、バックテストの物ではなくフォワードテストのものを参考にすると良いでしょう。
バックテストだと、改ざんとまではいかなくても意図的に最大ドローダウンを小さく抑える方法もあるので、バックテストの最大ドローダウンをあまり宛てにしないように。
ちなみに最大ドローダウンとは、累積の損失ではない部分に注意してください。
少し分かりにくいので例題を出してみましょう。
例題①
☑ 資産100万円から一度目の取引で20万円の損失⇒さらに二度目の取引で30万円の損失=最大ドローダウン50%
例題②
☑ 資産100万円から一度目の取引で20万円の損失⇒二度目の取引で5万円の利益⇒三度目の取引で30万円の損失=最大ドローダウン35%
例題①の方は、2回連続での損失なので損失分を合わせた数字が最大ドローダウンとなります。
例題②の方は、1度目の取引で損失が出てしまいましたが、2度目の取引では僅かではありますが利益が出ています、しかし3度目の取引で再び損失を出したので損失額と利益額の差額が-45万円となります。
なので初期資産100万円から45万円の損失を出したので最大ドローダウンは45%と思うかも知れませんが、損失を出した後に一度利益を上げているので最大ドローダウンの計算の対象が100-20+5=85万円が対象となるのです。
そして85万円から30万円の損失を出しているので(85-30)÷85=最大ドローダウン35.294%となるのです。
最大ドローダウンとは、一度でも利益を上げれば計算対象となる資産の数値が変わるので、元本からの計算ではないと言う点に注意が必要です。
フォワードテスト + 含み損
フォワードテストが公開されている場合は必ずチェックしましょう。
フォワードテストとは、実際に運用中の自動売買やEAのリアルな損益を見ることが出来るデータです。
基本的にフォワードテストは損益のデータしか公開してないもの多いのですが、含み損も同時に公開されているものは特に信用が出来ます。
損益のデータだけだと、実際にどれくらいの含み損を抱えているのか分からないので、証拠金をいくら用意すればロスカットされないのかと言う大まかな目安が分かりません。
含み損のデータも公開されていると、含み損を抱えている日数+含み損金額が分かるので、自動売買を導入する前から戦略を立てる事ができ、もし含み損に耐えられる証拠金を用意できないと言うのであれば導入を見送ることもできるので含み損が公開されている場合は必ずチェックしましょう。
ちなみに👇が私の提供している無料EAのフォワードテスト&含み損履歴です。
含み損をあまり抱えないタイプのEAなので少し分かりにくいですが、赤色が実際の損益比で黄色の線と赤色の線の差が含み損となります。
カーソルの合わせている部分が最大の含み損です。
優秀な自動売買やEAは、損益+含み損が両方とも右肩上がりになっていると言う特徴を持っているので、自分に合った自動売買やEAを探してみてください。
信頼のできる稼働期間と取引回数
自動売買やEAを選ぶ際にどの指標や数字見れば良いのか理解できたと思います。
しかしいくら優秀な数字を残していても、稼働期間が1か月未満だったり取引回数が100回程度では信頼性のあるデータとは言えないでしょう。
それでは具体的に、どのくらいの稼働期間でどれだけの取引を行っていると信頼できるデータなのでしょうか?
稼働日数や取引回数はそれぞれ色んな意見があると思いますが、十分な検証データは、
稼働期間:1年以上
取引回数:1000回以上
少なくともこの両方を満たしているものは十分な検証データと言えるでしょう。
統計学的に信頼できるデータを取るとすると、稼働日数10年以上、取引回数1万回以上となってしまいますが、当てはまる自動売買やEAが存在しないので、そこまで多くのデータを取る必要も無いかと思います。
さらに自動売買の取引スタイルによってはスイングタイプ(ポジションを1週間以上持ってから決済)の物もありますので、スイングタイプの信頼できる取引回数は100回前後でも十分です。
1年以上の稼働日数のものでも、直近の3か月は連続で損失を出していないかどうかを見る必要もあります。
1か月単位なら負ける自動売買もありますが、連続で負け続けているものは自動売買やEAの寿命が来たとも考えられるので、直近3か月連続で負けているものは止めましょう。
優秀な自動売買やEAの選び方まとめ
自動売買やEA選びで誰もが失敗はしたくはありません。
だからこそ自動売買やEAは直感で選ぶのではなく、信頼できるデータを考慮した上で選ぶべきです。
データを公開していないEAを選ぶ人はいないと思いますが、公開されているデータも嘘偽りが無く矛盾点が無いかなど考えてから慎重に選んでください。
優秀な自動売買やEAの選び方
☑ プロフィットファクターは1.3~1.7くらいが理想、高すぎると破綻の恐れあり
☑ 最大ドローダウンは20%くらいまでのものを選ぶ
☑ フォワードテスト損益と含み損が両方右肩上がりの物が優秀である
☑ 稼働日数は1年以上、取引回数は1000回以上の物がオススメ
以上、この記事が参考になれば幸いです。
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