自動売買やEAは完全に放置しているだけでは、継続して稼ぎ続けることは出来ません。
特に重要なのが「稼働を止めるタイミング」と「手動で損切りするタイミング」です。
今回はその中でも手動で損切するタイミングを解説したいと思います。
Contents
EAが正常に機能しない時は損切しよう
自動売買やEAは時に不具合を起こしてしまう場合があります。
具体的な不具合の例をいくつかご紹介しますので、このような不具合が起こった時は慌てずにポジションを全決済してEAの稼働を止めてから原因を探りましょう。
ナンピンしなくなった
ナンピン型のEAによくありがちな事象が、ナンピンするはずの場所で追加ポジションを持たなくなってしまうケースです。
考えられる原因としては、ポジションを持った状態でロット数の変更を行った、ポジションを持っている状態でMT4を閉じてしまった、VPSまたはパソコンが再起動してしまった、ナンピンするのに必要な証拠金を出金してしまった、など様々な原因が考えられますが、まずは慌てずに現在持っているポジションをすぐさま損切りしてから対策しましょう。
ポジションを損切りした後は、MT4をいったん閉じてからチャート設定をし直してEAを再び設置しましょう。
決済されなくなった
持っているポジションがSL(ストップロス)またはTP(テイクプロフィット)の価格になっても決済されない場合があります。
TP価格ならまだ余裕はありますが、SL価格になっても自動決済されないと慌ててしまうかも知れませんが、いったん落ち着いてから手動で損切りを行いましょう。
自動決済されない場合でも手動決済ができないと言う事はまずありえないので、慌てず素早く行動を起こしてください。
早く損切りしないとロスカット水準まで含み損が膨れ上がる可能性もあるので、自動で決済されていない事に気が付いた場合はスピードと判断力が大事です。
複数のEAと干渉しあって挙動がおかしくなった
1つのMT4で複数のEAを稼働させている場合に起こる現象です。
別々のEA同士が干渉し合い、通常ならエントリーしない場面で複数のポジションを持ってしまったり、決済ポイントまで来ていないのに持っているポジションが全て決済されてしまったりなどの不具合を起こす場合があります。
EAを複数稼働させている方は、少しでもEAの挙動に異変を感じたら持っているポジションは全て損切りしてEAの稼働を停止してから原因を探しましょう。
1つのMT4で複数のEAを稼働させる際の注意点にも解決方法は記してあります。
重要指標発表前は損切りする
アメリカ雇用統計やFOMC(アメリカ・FRB政策金利)など重要指標の発表時は大きなレート変動もありえるので、もし重要指標発表前にポジションを持ったままの場合は、ポジションを損切りして手仕舞いしておきましょう。
ドル円アメリカ雇用統計発表時チャート
しかし発表内容によっては、損切りせずとも利益になっている場合もあります、ですが自動売買やEAで稼ぎたいのであればそのようなギャンブルトレードは止めて堅実に稼ぐことをオススメします。
損切りするのは痛いかもしれませんが、指標の発表でロスカットされる危険性を考えれば損失は少なくて済むのです。
週末にはポジションを全て決済しておく
FXは平日の月曜日~金曜日までトレードを行う事ができ、土曜日と日曜日は基本的に市場はお休みとなっています。
しかし取引の出来ない土曜日や日曜日に、大きな経済政策や世界規模の大事件などがあると金曜日の取引終了時点と月曜日の取引開始時には大きな価格差が生まれる、いわゆる窓開けが発生する恐れがあります。
月曜日開場時の窓開け
このように時には大きな価格差が出る事もあるので、金曜日の閉場前にポジションを全て手仕舞いすると言った方も中にはいます。
そんな時はポジションを損切りするしかないのですが、窓開け自体は頻繁に起こらない上に、窓が開いたとしても数百pipsも開く事は本当に稀なので、無理に金曜日取引終了前にポジションを手仕舞いする必要はありません。
リスクを極力排除したいと言った方だけが金曜日にポジションを手仕舞いする考えで良いと思います。
手動で損切りするタイミングまとめ
今回ご紹介した損切りをするタイミングですが、あくまでEAに不具合が起きた時や経済指標発表時にポジションを持たないようにするためであり、含み損が多くなったからと言って自分の判断で損切りするのはよくありません。
自動売買やEAはある程度含み損を抱えても利益を出せるようなロジックが組まれているので、仮に含み損に耐えられなくなったからと言って手動で損切りしてしまうと却って損失を拡大させてしまう恐れがあります。
含み損を抱えてしまうと不安やストレスを感じるのも分かりますが、そこは我慢をする時です。
-
FXの自動売買やEAで含み損を抱えた時の不安やストレスの解消法!
自動売買やEAを稼働していると含み損と言うものを持ってしまう事があります。 含み損を持ってしまうと気が気でなくなったり、イライラしてストレスの原因にもなってしまいます。 今回はそんな自動売買やEAを稼 ...
自動売買やEAに不具合が起きたり、重要指標発表前にポジションを損切りしなければならないのはかなり痛いと思います。
ですがそのまま何も対策しないで放置していれば最悪の場合ロスカットされてしまうかも知れません。
システムトレードで稼ぎ続ける気持ちがあるのなら、損切りの損失は「必要経費」と割り切ってしまいましょう。
人間がトレードしているのではなくシステムを動かしてトレードしているので、不具合や想定してない時間や場面でポジションを持ってしまう事は仕方ありません。
そのような状況で対応するのも人間の裁量が必要になってくるのです。
損切りするのは「嫌だ」「怖い」と思わずに適切に対処することが、自動売買やEAで稼ぎ続けるコツでもあるのです。
EAで手動損切りが必要な時
☑ EAに不具合が起きた時はすぐにポジションを損切りして対処を行う
☑ 重要指標発表前は出来る限りノーポジションで発表を待つ
☑ 週明けの窓開け対策をするなら金曜日取引終了前にポジションを決済する
☑ 損切りは痛いかもしれないが「必要経費」と割り切れば精神的にも楽になる
その他、気になる事があれば下記のお問い合わせフォームにお気軽に連絡してください。