自動売買やEAには様々な種類があり、その中でも自動で「損切りをするEA」「損切りをしないEA」が存在します。
「損切りをしないEAって危険じゃないの?」
と言う疑問をお持ちの方も居るでしょう。
今回は損切りをするEAと損切りをしないEAについての特徴と、それぞれの危険性について解説したいと思います。
Contents
損切りをしないEAの特徴
損切りをしないEAのトレード手法として多く使用されているのは「ナンピンマーチンゲール」と言う手法です。
ナンピンマーチンとは、エントリーしたポジションよりも価格が逆行した場合、その損失をカバーするためにロット数を増やしながら追加でエントリーを行う手法です。
(例、1ロット⇒2ロット⇒4ロット⇒8ロット)
このように初期ロット数よりも多くのロット数を追加でエントリーするので、少ない価格反発でもプラス決済を行う事が可能となります。
ナンピンマーチンと言う手法は、ロット数を上げながら追加でエントリーを行うので基本的に損切りを行う事はありません。
勝てる場面が来るまでエントリーをし続けるので、損切りを行う必要が無いとも言えます。
損切りをするEAの特徴
損切りを行うEAの多くは1つのポジションしか持たない「ワンポジ型」のEAとなります。
ワンポジ型EAの場合、1つのポジションしか保有しないので他のポジションと相殺して損失をカバーすることが出来ません。
そのためワンポジ型のEAは損切りが必ず必要となってきます。
仮に損切りを行わず長期間ポジションを放置してしまえば、必然と大きな損失を被ることになるでしょう。
損切りをしないEAは危険か?
自動で損切りを行わないEAは危険だと言う方は多く居ます、ですが損切りを行わないからと言ってすべてのEAが危険だと言う訳でもありません。
確かに損切りを行わないEAの多くはナンピンマーチンEAであり、ナンピンマーチンと言う手法は必ずどこかで破綻してしまうでしょう。
しかしナンピンマーチンと言う手法は有効性が実証された手法であり、EAを稼働している限りほぼ毎日利益があるのも事実です。
つまり「コツコツ」稼いで、いずれ来る「ドカン」の損失に耐えられるだけの利益を上げる必要があります。
例えば、証拠金10万円でEA運用を開始し、コツコツ稼いで半年で15万円の利益が出たとしましょう。
利益の出た15万円を出金さえしていれば、たとえ証拠金である10万円が破綻してしまったとしても利益はちゃんと残ります。
この場合は利益15万円ー証拠金10万円の損失=5万円の純利益となり、しっかりと勝てているのです。
ナンピンマーチンEAと言うのは、破綻するまでにどれだけ稼げるかが重要となるので、損切りをしないから絶対にダメと言う訳ではありません。
ちなみにナンピンマーチンEAにもちゃんと損切りを行うEAはありますが、損切りを行う時点でかなりの含み損を抱えている場合が多いので、結局は損切りを行うナンピンマーチンEAでも「コツコツドカン」に変わりはありません。 自動売買やEAなどのシステムトレードを運用している人にとって何よりも恐ろしいのは、強制ロスカットされてしまう事だと思います。 例え連戦連勝のEAであっても、いつか負けてしまう日が来るものです。 1年以 ...
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どのタイプのEAを使えばいいの?
損切りを行うEA、損切りを行わないEAそれぞれに特徴がありますが、どちらを使えば良いのかは使用する人の性格と考え方で変わってきます。
損切りを行うEAの場合は、一度のトレードで破綻やロスカットされる危険性は少なく確かに安全ではありますが、その分利益率は低くなってしまいます。
損切りをちゃんと行うと言う事は、損失も定期的に出てしまうと言う事です。
損切りを行うワンポジ型のEAは、損切りを行わないナンピンマーチンEAのように、価格の逆行に耐えてプラス決済にすることがほとんど出来ません。
損切りをするEAは「コツコツ」稼いで「コツコツ」損切りをするので、プラスとマイナスを行ったり来たりします、そのおかげで毎日利益を上げると言う事はかなり難しくなってくるでしょう。
つまり「毎日利益が欲しい」「毎月まとまったお金を稼ぎたい」と言う方は損切りをするワンポジ型のEAは不向きと言えます。
損切りを行うEAは「1年かけてのんびり少しずつ稼ぎたい」と言う方でないと不満が残るでしょう。
「損切りは必ず行って破綻せず、毎日利益が出て月利50%以上のEA」は存在しないので諦めてください。
損切りしないEAは危険なのか?まとめ
損切りをしない=危険、損切りを行う=安全と言う訳ではありません。
仮に損切りを行うEAであっても、損切りを連発してしまえばあっと言う間に破綻してしまうでしょう。
要するに危険かどうかは損切りをするかしないかではなく、自動売買やEAの能力に掛っていると言っても良いかもしれませんね。
さらにEAを使用する本人が「どれだけの利益が欲しい」「どの程度の損失なら耐えられる」によってどのタイプのEAを使用すれば良いのかの違いも出てきます。
まずは「損切りしないEAは危険!」「損切をするから絶対大丈夫」と言う概念は捨てて、資産の運用方法を見直して自分に合ったEAを探してみてください。
損切りしないEAに合う人
☑ 毎日や毎月決まった利益が欲しい
☑ 大きな含み損でもある程度耐えられる精神の持ち主
☑ EAはある程度ロスカットされるものだと理解している人
損切りするEAに合う人
☑ 1年間の収支合計で考えられる人
☑ チャートや取引履歴をあまり見ない人
☑ 少ない資産からでも安全に資産運用したい人
その他、気になる事があれば下記のお問い合わせフォームにお気軽に連絡してください。